冷たい密室と博士たち 講談社文庫
笑わない数学者 講談社文庫
詩的私的ジャック 講談社文庫
封印再度 講談社文庫
『女王の百年密室』以外は犀川助教授、西之園萌絵コンビシリーズ。
このシリーズは『すべてがFになる』を読んで以来お気に入りなのです。
理系ミステリーと称されるこのシリーズ、完璧なアームチェア・ディテクティブで、必要な情報が得られれば、タバコを数本吸ってる間に方程式を構築して解を得るかのように謎を解いていく様は、数学的でもある。
「全ての不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる」
これは、シャーロック・ホームズの言葉であるのだけど、似たようなセリフが幾度か出てくる。
そしてまた、「動機」を重要視しない、と云うか、ほとんど無視してるのが特徴的。
おかげで、ミステリーにありがちな恨み、妬みのドロドロとした背景が無く、気軽に読めるミステリーと云った雰囲気。
『女王の~』は、可も無く不可も無く、暇つぶしには良いかな。