芦奈野ひとし作 講談社 アフタヌーンKC
漫画です。
見た目も(たぶん)中身もメカメカしいのとは全くちがった類のロボットのアルファさんが主人公です。
近未来、海面が上昇して、あちこちが水没し、荒廃した(と言うより古き良き時代っぽい)横須賀あたりのお話。
『お祭りのようだった世の中がゆっくりとおちついてきたあのころ、のちに夕凪の時代と呼ばれるてろてろの時間』
ドラマCDかなにかで椎名へきるが「てろっ、てろ」と読んだら、ファンからダメだしを喰らったそうだ。
溜めちゃだめでしょ、力を抜いてさらっと読まないと。(笑)
この「てろてろの時間」が好い。
夢枕獏の「陰陽師」シリーズに描かれる平安時代の、昼は雅な時間、夜は怪しい闇の時間、これらと雰囲気は違うが、流れる速さは似てる気がする。
こういうたおやかな時間が好きだ。
ストーリーはぬるいです。ぬるま湯です。しかし、非常に心地よい。
全14巻ですが、悪人は一人も出てきません。
が、センスがすごく良い、ストーリー、設定、絵、構図等。
飽きずに何度でも読める作品です。
0 件のコメント:
コメントを投稿